text by Daisuke Nishimura

アイルランドのダブリン出身のシェーン・グリフィンは、2012年度ICADアワードを受賞し、ADC Young Gun 2012 Winnerに輝くなど、今若手最注目のモーションデザイナーの一人。VFXからポスプロ、デザインまで、過去に名立たるスタジオで経験を積んできた彼だからこそ出来るコンセプチュアルでテクニカルな世界には、マクロソフトからディズニー、トヨタまでトップクラスのクライアントたちから熱い賞賛が送られている。18歳のときにダブリンの小さなスタジオで働いたことが、彼の人生を決定したというシェーン。ロンドンに移ってからは、最高のデザインスタジオで物語作りと絵作りについて沢山のことを学んだ。彼の作品に共通する、わかりやすいストーリーと独特な映像表現には何か意味があるのだろうか。

「美しくて込み入った映像でストーリーを伝えるためには、バランスがとても大切なんだ。テクニカルになりすぎるとわかりづらくなってしまうし、シンプルすぎてもそれは退屈なものになってしまう。だから僕は、最も美しいやり方でストーリーを伝えるために、いつも最新のテクノロジーを使おうとしている。驚かそうという意味では、マジシャンみたいなものかな!(笑)」
中でも目を惹く、ニューヨークタイムズ誌の動画のアイデアについて聞いてみた。「この時は、過去10年の素晴らしいアイデアを表現する作品にしたいということだったから、僕はこの『10』という数字にこだわることにした。これをデザインの中心に置いてインスタレーションのように扱ってみたんだ。そこからさまざまなカテゴリーが広がってゆき、美しいレイヤーを作り出していったんだ」。
最近、アイルランドのAntidote Filmsとディレクター契約を果たしたばかりのシェーン。これからは映画製作の世界で何が残せるのか、わくわくしているところだろう。「だけど、自分の作品、ビジネスとは関係のない純粋な作品を作る時間も探していくつもりさ。それにサングラスやスニーカーもデザインしたいし、ファッションブランドともコラボレーションしたいんだ」というシェーン。きっと近い未来には、このすべてを実現しちゃってるんだろうな。


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Shane Griffin:
ダブリンを拠点に活躍する、モーション・デザイナー/ディレクター。スタジオでVFXを学んだ後、ポストプロダクションで技術を取得、独立。2012年に受賞した若手アーティストの登竜門ICADを始めとして、世界中からオファーを受ける人気クリエイターとなった。
http://mogriph.com